ドラクエⅪ 作り話 6

ネタバレ多々含みます。

ご注意下さい。

捏造・嘘だらけ、ご都合主義の創作です。

雰囲気でお願いいたします。

 

「さて、行ったようじゃな。」

「とりあえず、ホメロスちゃんにマホトーンかけないとね。しばらくは目覚めないと思うけど。ラリホーもかけとく?あっ、やっぱりあった。」

手際よく鎧を脱がせ、護身用の短剣を回収しながらシルビアさんが言う。

ホメロスさんの顔色はすこぶる悪く、土気色になっていた。

「セーニャ、ホメロスに、」

「嫌です、お姉様。」

 

えっ、セーニャ。

 

「この者は、お姉様を殺そうとしたのですよ。」

「……。」

「そのような者を回復させよ、と。お姉様はそうおっしゃるのですか?」

 

パシッ。

 

ベロニカがセーニャの頬を叩いたのだ。

セーニャは頬を抑え、うつむいている。

 

「イレブン、ロウおじいちゃん、お願い。」

ベロニカに促され、僕とおじいちゃんがホメロスさんに回復魔法をかける。が、効かない。

 

「おそらく、魔の力によるものじゃろう。

まだこやつからは魔の力は抜けてはおらぬ。どうしたものかのぅ。」

「なんにしろ、あいつを倒さないかぎり、こいつもダメだってことだな。」

 

えっ、カミュ今なんて?あいつって?

 

「……あれはお父様ではないわね。」

マルティナが悲しげに、悔しげに言う。

マルティナ…。

 

「あれはデルカダール王ではないな、イレブン。」

おじいちゃん…。

 

「魔に落ちたホメロスちゃんが最後に手を伸ばした相手。ということは。」

シルビアさん…。

 

「あれが、デルカダール王が、ウルノーガだってことだ。」

カミュ…。

 

「 そういうことね。」

ベロニカ…。

 

みんな気づいてたんだ。

(セーニャ以外は……。)