ドラクエⅪ 作り話 4

ネタバレ多々含みます。

ご注意下さい。

捏造・嘘だらけの創作です。

手元にゲームがないので、いろいろおかしいところがありますが、雰囲気で。

 

祭壇にオーブを掲げると、

大樹へと続く虹の橋が現れた。

その橋を渡りながらふと地上を見下ろす。

彼は追ってきているのだろうか。

 

「きゃっ!!」

触れようとしたシルビアがびっくりして手を引っ込める。

大樹の根に守られ、中に勇者の剣が見える。

 

「勇者以外の者は触れることもできないのじゃろう。さぁ、イレブンよ。」

おじいちゃんに促され、手を伸ばしたその時、

 

振り向き様に、僕は魔王の剣を降り下ろしていた。

 

「なっ?!!!」

彼はやっぱり来ていた。少しほっとする。まだ未来はそれほど変わっていないみたいだ。

続けて彼に向かって走る。

彼から出ている禍々しいオーラを断ち切る。

闇のオーブを壊したせいだろうか、

魔王の剣は壊れて地面にばらばらと落ちた。

 

「な、にっ。」

今起こっている事態が飲み込めないのか、ホメロスさんは少し混乱しているようだ。

ただ、すぐに平静を取り戻し、こちらに剣を向けてきた。

戦うしかない。

 

その後の戦いは僕が思っていたのとは全く違う展開だった。

もっと苦戦するかと思っていたのに。

いつの間にかセーニャ以外のみんなはゾーンに入っていて、すごい集中力だ。

ベロニカはすでに暴走魔法陣を作っていて、僕は呆気にとられた。

 

セーニャだけが、ベロニカの横から離れない。

痛恨の一撃を受けたマルティナを回復してほしいのだけど、ベロニカにばかり気を取られている。

 

「ほら、しっかりしろよな、勇者様!」

カミュの声ではっとする。

ホメロスさんはもうほとんど体力がないようだ。